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滋賀県蒲生郡日野町は、滋賀県の県都である大津市の東方へ約40 kmの地点にあり、鈴鹿山系を背にした湖東平野の最深部に位置し、 当組合の所有林の殆どは、日野川の源流である綿向山(標高1,110m) を主峰とする付近一帯の山林で占められています。
その大部分は秩父古性層で一部に花崗岩地帯があり、スギやヒノキ の造林に適した土地が多くあります。当地方での年間平均気温は13.1℃、 平均降水量は1,549oで 雨量はやや少なめとなっています。
日野町は古い歴史のある町で、近江商人の発祥の地ともいわれ、 日野丸薬の店舗や旧商家の町並みが今も残っています。当組合の事務所も 旧商家の屋敷を改造したもので、建物の一部には、当時の豪商として隆盛を 極めた粋が施されています。現在の日野町は道路事情等の発達と共に産業構 造が変化し、内陸部の工業立地としても発展し、古い歴史の町から新しい町づくり事業が 推進されています。
日野町の森林面積は、6,126haで、町全体の52.1%を占めています。 内人工林の面積は1,689haあり、人工林率は約27.6%となっております。 町全体の人工林比率は低く、特に平地林においてはその殆どが天然林 となっており、人工造林地は日野町東部にまとまっています。
現在、当組合が所有している山林は、その昔付近集落の住民が柴や 草刈り場として利用されていた「入会山」でしたが、この入会権 を巡り、「鉄火裁判」(1619年)で争った歴史もあり、後の「共有山」 の基となりました。
その後、幾多の変遷を経て明治22年には、「日野町」「西大路村」 「鎌掛村」の1町2ヶ村山林組合として発足しました。この頃より山への植林が始まり、スギ・ヒノキやクヌギ等が本格的 に人工造林されました。
昭和30年の町村合併により、一時期「財産区」 と称した時期がありましたが、昭和39年3月に「綿向生産森林組合」 として発足し、現在に至っております。
過去3年間の平均作業量
造林保育
人工林地の内、約70%はヒノキ林で占められており、当地方は古くからヒノキの成育に適した土地といわれていて、ヒノキは 町の木に指定されています。
明治の初期より植林され始めた植栽本数は、ヘクタール当たり4,500本と比較的密度の高い植え付けとなっています。この方法は当初造林の指導に来られた技師が、奈良県吉野地方の人であったため、その影響によるものと思われます。
この方法は現在も引き継いでおり、ヒノキにおいては完満通直な柱材の生産を 主体としています。伐期齢は60年生と していますが、この時期での成立本数はヘクタール当たり約1,800本に調整されます。
なお、スギにあってはヘクタール当たり1,200本とやや密度が高いために大径材が少なく、今後は択伐による収穫を主に予定 しています。
天然のアカマツ林は、マツタケ山(菌山)として約31区画を毎年組合員に競争入札により販売していますが、近年ではマツ枯れが急激に加速する中、松茸の発生量が激減し、売上も減額する一方です。
マツタケ増産研究も積極的に取り入れ、小面積で施業改善を行いましたが、その効果は期待はずれとなってしまいました。
森林の効用は、最近特に重要視されるようになりましたが、当組合の所有林の殆どは保安林や国定公園に指定されている林地が 多く、一級河川である日野川上流の森林地帯として、地域の大切な資源であります。
その主峰の綿向山は、鈴鹿山系では手軽にハイキング登山ができる格好の山として県内外からの登山者も多く、山頂付近には ブナの原生林等、森林浴にふさわしい樹林があります。
また、全国では初めて日付高度の山として認定を受け、平成8年10月29日には町が標高1,110mにちなんで11月10日を「綿向山の日」に制定しました。
この日は、ボランティア30名余りが、約1,000人もの登山者を受け入れ、イベント協力を行っております。
平成12年4月にオープンしました「グリム冒険の森」周辺も当組合林が多く、平成11年度から「森林空間総合整備事業」に 取り組み、「水源の森」「体験の森」「自然観察の森」に区域を分けて、従来の造林作業の他、森林・水・暮らし・学習の調和の とれた森づくりを目標に進めています。
ここでは毎年MTB(マウンテンバイク)の大会が行われ、組合の林道や林地をコースに提供し、森林を体感してもらっています。
また、平地に近い大字鎌掛地先の耶斧祖川沿いのシャクナゲ群落のある森林も当組合の所有林で、春先のシャクナゲ開花シーズン には大勢の観光客で賑わっており、付近には生活環境保全林の事業が施行され、組合林約11ヘクタールを開放し提供しています。
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